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鈴木 良一*; 大平 俊平*; 上殿 明良*; Y.K.Cho*; 吉田 貞史*; 石田 夕起*; 大島 武; 伊藤 久義; 千脇 光国*; 三角 智久*; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 37(8), p.4636 - 4643, 1998/08
被引用回数:28 パーセンタイル:74.39(Physics, Applied)電子リニアックを用いた高強度低速場陽子ビームラインの陽電子減速系の改善のため、種々の減速材料の陽電子再放出特性を調べた。W,SiC,GaN,SrTiO,水素終端Siの陽電子再放出率を調べた結果、一次減速材としてはW,二次減速材としてはn型SiCが最適であることが示唆された。W減速材の照射劣化機構を明らかにするために陽電子消滅測定、オージェ電子分光測定を行った結果、照射により生成される空孔クラスターと表面の炭素不純物が劣化要因であることが判明した。また劣化したW減速材の再生には、酸素中900C熱処理が有効であることが解った。さらに、W表面の酸素はポジトロニウム形成を抑制し、陽電子の再放出率を増加させることを見い出した。
J.-S.Yang*; 久米 民和
食品照射, 30(1-2), p.2 - 5, 1995/00
照射によるタンパク質の免疫化学的性質の変化について、鶏卵アレルギーの主要な原因物質と考えられているオボムコイドを用いて検討した。オボムコイドは熱に比較的安定な、トリプシン阻害活性を有する分子量28000の糖タンパク質であり、照射に伴う変化についてオボアルブミンと比較しながら検討した。SDS-ポリアクリルアミド電気泳動の結果、両タンパク質ともO中では分子切断による低分子化がおこり、N中では重合することが認められた。オボムコイドのトリプシン阻害活性及び抗原性の変化は、O中よりもN中での照射で著しかった。一方オボアルブミンの抗原性の減少はO中で著しく、両者で酸素効果が逆になることが明らかとなった。
橋本 昭司; 西村 浩一; 川上 和市郎; 渡辺 宏
J.Ferment.Technol., 64(4), p.299 - 304, 1986/00
放射線殺菌プロセスの開発に資するため、下水汚泥ケーキの電子線照射による殺菌効果に関する検討を行った。汚泥は薄層状とし、酸素存在下ならびに非存在下で種々のエネルギーならびに線量率で電子線照射した。その結果、汚泥層を電子線が十分透過できる厚さとする限り、酸素非存在下では菌の残存率は線量の増加とともに減少し、層の厚さに依存せず、また線量率20kGy/hから65MGy/h,エネルギー0.5から2MeVの範囲内で、これらに対する依存性も認められなかった。さらに、この結果は、ガンマ線照射に於ける結果とも一致した。一方、酸素存在下では汚泥層が薄いほど、また線量率が低いほど高い殺菌効果が得られた。
渡辺 宏; 飯塚 廣*; 武久 正昭
食品照射, 17, p.20 - 22, 1982/00
殺菌線量を低減化する方法として、Oの増感作用(酸素効果)は有効な方法の一つである。これまで空気中や100%O下での効果は調べられているが、低O濃度下での効果についてはあまり検討されてきていない。そこで0.9%O下で起る酸素効果にどのような溶性種が関与するかを検討した。P.radiora 0-1はO濃度の増加に伴って感受性が増大するが、5%以上では100%まで感受性の変化はなかった。最大増感(5%以上)の約半分の増感を示す0.9%O下で、種々の捕捉剤(アルコール、SOD、カタラーゼ等)を使って検討した結果、OHラジカルと同時にOやHOが酸素効果の原因となっていることが明らかとなった。酸素固定化説では酸素効果はOHラジカルと分子状Oによって起ると考えられてきたが、この仮説が、低いO濃度下では適用できないことを明らかにした。
伊藤 均; 飯塚 廣*
Agricultural and Biological Chemistry, 44(6), p.1315 - 1320, 1980/00
赤いコロニーを形成する放射線抵抗性のグラム陰性細菌は主に照射米より分離されてきており、著者らは1971年にPseudomonas属の新種として報告した。今回は米以外の照射かまぼこ,飼料,照射下水汚泥からの分離株も含めて、Bergey's Manual of Determinative Bacteriology第8版に従って分類学的に性質を再検討した。各分離株と赤色のカロチノイド色素を蓄積し、細胞内にポリヒドロキシ酪酸顆粒を蓄積する。標準株0-1のDNA中のGC含量は65%である。各分離株ともglucose好気的に分解し醗酵能はなかった。各分離株の放射線抵抗性およびカタラーゼ活性は菌株によって大きく異なっており、カタラーゼ活性そのものは放射線抵抗性に直接関係していないことがわかった。しかし、照射中の酸素効果の菌株による変動はカタラーゼ活性の強さと相関関係にあった。このことは好気的条件下では菌体内カタラーゼが保護的に作用することを示しているように思われる。
渡辺 宏
Radioisotopes, 25(5), P. 73, 1976/05
放射線生物学において古くから知られている「酸素効果」はこれまで機械的な説明しかされておらず、分子レベルでの研究はほとんどなかった。しかし1969年にsuperoxide dismutase(SOD)が発見され、この酵素によってOがHOとOに変換されることが明らかになってから、細胞内でのOの役割や放射線によって誘導されるOの細胞内での反応についての研究が急速に進展した。そこでSOD発見から現在までの7年間に行なわれたOの細胞毒性についての研究を系統的に総括し、酸素効果におけるOの役割やOと生体成分との反応性、さらに細菌の放射線抵抗性におけるSODの意義などを紹介した。